講座詳細
キラウエア火山(ジャガー博物館)

今でも大きな火山活動をしているキラウエア火山。その火山はハワイ火山国立公園の中にあります。その大きなハレマウマウのカルデラを目の辺りに見る事ができるのがジャガー博物館です。
ハワイ火山国立公園内に建てられた火山博物館。
- 参考文献:国立公園サービスサイト
http://www.nps.gov/havo/planyourvisit/jaggar_museum.htm
活動を続けるハワイの火山
今でも大きな火山活動をしているキラウエア火山。その火山はハワイ火山国立公園の中にあります。その大きなハレマウマウのカルデラを目の辺りに見る事ができるのがジャガー博物館です。
ジャガー博物館
ジャガー博物館という名前はトーマス・A・ジャガー火山学者(地質学者)が、アメリカ本土からハワイのキラウエア火山に到着し、ハワイ火山観測所を作り、そこの所長を長年勤め、偉大な功績を残した事に由来します。
1908年イタリアのエトナ火山での大地震により、12万5000人の命が亡くなりました。このことに心を痛めたジャガー氏は、自費でキラウエア火山の研究をしなくてはいけないと決意し、初めてのハワイの地に来たといいます。ですが、すぐに研究所を始められるお金もないわけですから、どうしたものかと策を練っていたところ、紹介されたホノルルの有名な弁護士でありビジネスマンであった、ローリン・サーストン氏と出会う事になります。サーストン氏は当時、キラウエア火山がハワイ火山観測所には最も適した場所であるということは把握しており、1年の間にサーストン氏と他のビジネスマンにより、資金は集められ、1912年にはハレマウマウ・クレーターの縁にハワイ火山観測所が誕生しました。その後もマサチューセッツ工科大学の卒業生などからも資金が集まり、火山観測所しての活動が始まりました。
ジャガー氏はその後1940年まで火山観測所の所長を勤めました。現在あるジャガー博物館は1985年に建てれ、ジャガー氏の名前が付けられました。
ジャガー博物館の建物
ジャガー博物館内にはハワイ島や他の火山の写真、絵、溶岩のディスプレー、テレビモニターの画像なので火山の成り立ちなどが事細かに説明してあります。現在でも活発な火山活動を続けるキラウエア火山。火山から出る不思議な形の溶岩の数々、キラウエア火山噴火の歴史、地形、ハワイ諸島の成り立ち、火の女神ペレの神話など、詳しく図解で説明しています。また、リアルタイムで地震測定なども見る事ができます。中でもキラウエア火山から噴出した溶岩にはたくさんの種類があります。ゆっくり流れてできた表面がスムーズなパーホエホエ、突発的な噴火で飛散った溶岩の塊のアア、溶岩が吹き飛ばされる時に、溶岩の中のガラス質が空気中で細い針状に固まったペレの髪の毛、空気中で冷え固まった小さいツブツブのペレの涙はペレの髪の毛に付いてくることもあるという溶岩。他にも様々な形の溶岩が展示してあり、実際に触れる事ができる溶岩もあります。火の女神ペレの逸話はキラウエア火山の中ではどこにても登場するほど重要な女神です。
また、ハワイ島では毎日のように現在の溶岩の流れの場所、流れの状況、有毒ガスの情報、避難の有無などのラジオ放送を流しています。これもすべて火山観測所からの報告です。
ジャガー博物館の内部の展示の様子
ジャガー博物館は開館、閉館の時間が決まっていますが、博物館の外の展望台は24時間オープンしています。昼間はキラウエア・カルデラがはっきりと、そしてハレマウマウのクレーターから出る煙(水蒸気)をよく見る事ができます。今はハレマウマウのクレーターの活動が激しく、二酸化硫黄ガス大量発生中の為、ハレマウマウのクレーターの近くまで行く道が閉鎖されています。現在では、ハレマウマウを一番近くに見る事ができる場所がジャガー博物館の展望台になっています。
夜は昼間と全然違う、ハレマウマウからの赤い煙が上がる姿を見る事ができます。
ジャガー博物館の展望台から見た昼間のハレマウマウ・クレーター
ジャガー博物館の展望台から見た夜のハレマウマウ・クレーター
Jagger Museum(ジャガー博物館)
ハワイ火山国立公園内
営業時間:8時30分〜19時30分 (季節と火山活動により変更あり)
展望台:24時間
料金:無料
博物館内ブックストア:8時30分〜19時30分
休み:なし
関連コンテンツ
⇒ハワイ火山国立公園(自然)
⇒ハワイ火山国立公園(観光スポット)
-
藤原 小百合 アンAnne Sayuri Fujiwara担当講師
【インタビュー動画あり】
アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。メリーランド大学学士号取得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。ハワイ、日本でのレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。15年以上、パシフィックリゾートの「キルトパラダイス」(http://www.holoholo.world/kawaraban/category/quilt/)を連載中。 日本でハワイアンキルト本を数冊出版。2006年よりホノルルフェスティバルにおける伝統的ハワイアンキルト展を毎年開催。2013年よりイオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを始め、現在ハワイ在住31年目。
