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所用時間5min
2014.01.17

ハワイ王国の成立

1795年、カメハメハはハワイ島からオアフ島までを手中に
 

  • ハワイ島の王カメハメハによりハワイの島々は統一
     
  • 王国成立後のハワイは西欧の貿易船の寄港地となり、白檀が輸出
     
  • 西欧人の来島で古くからの規範「カプ」が崩壊し、その後キリスト教の宣教師が来島
 

1778年に英国のジェームズ クック船長がハワイ諸島に到達し、サンドイッチ アイランドと名付けた時、後に島々を統一して王国を創り上げることになるカメハメハは二十歳前後だったと思われます。その後に来島したバンクーバー船長とも親交を深め、領地の統治の仕方を習得します。 英国人ジョン ヤング等を参謀とし、西欧の帆船の航法や大砲の使い方も会得したカメハメハは、ハワイ島北西部のカワイハエに「プウコホラ」と云う名のヘイアウ(祭祀場)を造り、着々と戦闘の準備を進めました。1794年、それまでマウイ島とオアフ島を支配していたカヘキリ王が亡くなり、カメハメハは全島統一の意思を固めます。カメハメハの軍は翌年2月にはマウイ、モロカイ、ラナイの島々を手中に収め、その後、西欧の船も使いながらオアフ島のワイキキからカハラにかけて多くのカヌーで上陸、4月にはヌウアヌパリで勝利し、島々の統一を成し遂げました。 王国を創り上げたカメハメハ大王は1819年5月にハワイ島カイルア コナで、家族や家臣、ジョン ヤング等に見守られ、カフナ(神官)と西欧の医師双方が手を尽くす中で亡くなりました。大王の遺骨は植物の繊維で編んだ籠に入れられ、腹心の部下により深夜密かに葬られましたが、未だにその所在は明らかになっていません。遺骨の安置場所を知っているのは夜空の星のみです。
 


バンクーバー船長 ビショップ博物館の展示物より

大王の死を受けて、長男のリホリホがカメハメハ二世として王位に就きますが、英国訪問中にロンドンにてお后とともに麻疹に罹り死去。 5年間在位しただけで1824年にこの世を去りました。 王国の初期には、北米と中国の間を行き来する西欧の貿易船が寄港するようになり、香りの良いハワイの白檀が中国では高値で売れることを知った西欧の貿易商人が、こぞって買い求めるようになります。大王はカプ(禁制)を発布して乱獲を押さえ且つ販売を独占しますが、二世がアリイ達に白檀の伐採権を認めたこともあり、木は枯渇してしまい、その後の王国の経済は捕鯨に支えられる時代へと移っていきました。 この時代に起こった出来事を二つ紹介しておきましょう。

一つは、それまでのハワイの社会を司っていた社会規範である「カプ」制度の崩壊です。ポリネシア各地には、食事に関するカプ(ハワイ語でアイ カプ)の一つに、男女は共に食事をしない習慣がありました。そのような習慣を持たない西欧人が多く来島するようになる中、父である大王のお后であったカアフマヌの説得もあり、王に就いて間もないカメハメハ二世が女性と同じ場所で食事をとったのです。このニュースは瞬く間に人々の間に広がり、カプ制度全体の崩壊につながったのでした。1819年の出来事でした。

もう一つは宣教師の来島です。カプ制度崩壊後の1820年の春、マサチューセッツから宣教師の一団が160日ほどの航海の末、ハワイ島カワイハエに到着しました。そして、一部の団員をカイルア コナに残し、他の一行はホノルルに上陸しキリスト教の布教を始めました。1821年の夏には、現在カワイアハオ教会の建つ場所に、ハワイ初の教会、後にThe Westminster Abbey of Hawaii と呼ばれるようになる教会を建てました。 その後、キリスト教はハワイアンの生活習慣や考え方に大きな影響を及ぼし、ハワイの西欧化に拍車がかかっていきます。
 


プウコホラ・ヘイアウ国立歴史公園

 

 

補足事項

1795年には、カウアイ島とニイハウ島はカメハメハ大王の手中には入っておらず、カウアイ攻略は二度も悪天候や病に阻まれてしまいます。二島は後にカウアイ島の王カウムアリイから大王に移譲され、1810年に8島全ての統一が成されました。

  • 浅沼 正和
    Masakazu Asanuma
    担当講師

    【インタビュー動画あり】
    ハワイ在住通算27年目を迎える。2001年からビショップ博物館で日本語ドーセントのボランティアを始め、2003年に同博物館の会員組織を代表する Bishop Museum Association Council のメンバーに選出され、現在に至る。他に、ハワイ日米協会理事やハワイ日本文化センターのBoard of Governor 等を務め、日布間の文化交流活動に従事している。海外の訪問国と地域の数は95箇所に及ぶ。

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