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所用時間5min
2021.02.05

イースト・ウエスト・センター・ギャラリー

ここがポイント

ハワイ大学キャンパス内に併設されている独立したアート・ギャラリー

アメリカ合衆国とアジア、太平洋諸国の人々との間に、教育と研究のプログラムを通じて相互理解を促進するために、1960年にアメリカ合衆国議会の予算で教育期間として創設されたのがイースト・ウエスト・センターです。そのイースト・ウエスト・センターと同じ土地にあるハワイ州立大学マノア校も、時には大学とコラボレーションする企画もありますが、独自の権限と権利を持って運営されているイースト・ウエスト・センターなので全く別の組織として存在します。イースト・ウエスト・センターでは2012年当時のヒラリー・クリントン国務長官、2014年にはアウンサンスーチー、ジョン・ケリー国務長官なども演説を行なっています。また、学位を伴わない各種の教育プログラムも行っており(認定証が発行される)、この組織には全世界で5万人あまりが登録され、2014年には沖縄で同窓会会合を開催したという歴史もあります。

イースト・ウエスト・センター

イースト・ウエスト・センターの敷地は21エーカー(約85,000㎡)あり、その中にはイースト・ウエスト・センター・キャンパス、ハレ・モア(寄宿舎)、ジョン・A・バーンズ・ホール(1階にイースト・ウエスト・センター・ギャラリー)、建築家ケンゾー・オガタ氏デザインで、現上皇陛下と上皇后がオープニング・セレモニーに参加された(1964年)日本庭園、ラーマ9世とシリキット王妃により捧げられたタイ・パビリオン(1967年)、世界的にも有名な建築家I.M. ペイ氏により捧げられたジェファーソン・ホールのハワイ移民インターナショナル・センターが存在します。
建築家ケンゾー・オガタ氏がデザインした日本庭園は清苑と呼ばれ、1963年に日本の22のビジネス・リーダーにより金銭的サポートを受けアジア各国、太平洋各国と米国の協力プロジェクトとしてジェファーソン・ホールの裏に建設されました。1963年11月完成時には日本経済団体連合会の会長石坂泰三氏により、正式にイースト・ウエスト・センターに贈呈されました。翌年ハワイ訪問をされていた当時の天皇皇后陛下(現上皇上皇后)がオープニング・セレモニーに参加され、記念に池に放された鯉の餌付けもされました。また、両陛下は庭園の横にコーラル・シャワー・ツリーも植樹されました。1994年には30年振りにセンターに立ち寄られました。庭園内には9段の石塔、石灯籠などもあり、造詣深い庭園が楽しめます。また、1972年に裏千家15代家元鵬雲斎千宗室より寄付された本格的な茶室もあります(一般の人は立ち入り禁止)。日本庭園は誰でも気軽に散策できるようになっています。

移民センターは、ハワイで最初の日本人契約労働者(官約移民)の100周年を記念し、ハワイと日本の個人やグループからの寄付を通じてジェファーソンホールに1985年に設立されました。 10〜300人の会議に対応でき、同時通訳、テレビ会議、および閉回路テレビが装備されている国際会議場もあります。 その他、会議室、ダイニングルーム、読書ラウンジがあります。
この建物とその周囲に半円を形成する建物は、国際的にも有名な建築家I. M.ペイ氏によって設計され1963年に完成しました。

 
日本庭園「清苑」  Photo:  C
ourtesy of East-West Center

イースト・ウエスト・センターは通常の常設の美術館ではありません。
ギャラリーはアートプログラムの一環として管理され、視覚芸術(ビジュアルアート)と舞台芸術(パフォーミングアート)の両方(ギャラリー経由で)で表現されています。毎年3回の展覧会を開催し、それ自体が「アートギャラリー」ではなく、文化の枠組みの中での芸術を理解するためのスペースを作ることに重点を置いています。パフォーミングおよびビジュアルアートには、トーク、パネル、ワークショップなどの対応するパブリックプログラムのほか、学校のグループや対象者に向けたユニークな教育的アウトリーチプログラミングの開発が含まれます。

イースト・ウエスト・センターは設立以来、政府とその人々間の理解と関係を強化する上で、文化と芸術が果たす役割を果たしています。 アートプログラムは、センターのプログラムの1つであり、コンサート、展示会、教育的アウトリーチを通じて、また、文化を橋渡しする芸術家や専門家による文化ツアーや教育ツアーをアレンジすることにより、ハワイのコミュニティにも貢献しています。また、このアートプログラムの作品はアジア太平洋文化における視覚芸術(ビジュアルアート)と舞台芸術(パフォーミングアート)の両方を網羅しています。アートプログラムの視覚芸術作品に関しては、ギャラリーで毎年3つの展覧会が開催されます。ギャラリーはジョンA.バーンズホールの1階にあります。


イースト・ウエスト・センターのエントランス

イースト・ウェスト・センター・ギャラリーの展覧会では、学術的な視点からアジア太平洋地域の芸術と文化を強調し、オブジェクトそのものではなく、芸術作品を作成する実践とプロセスに焦点を当てています。これらの展示会には、文化、習慣、芸術、地理、社会問題、実践のさまざまな側面の視覚的に表現され、展示スペースは、純粋に「アート」ギャラリーとして機能するのではなく、学習体験を生み出すことを目的としています。ギャラリーはダイナミックな空間であり、ライブパフォーマンスの観劇しているような体験ができます。

ギャラリーはアートプログラムの一環として管理され、視覚芸術(ビジュアルアート)と舞台芸術(パフォーミングアート)の両方(ギャラリー経由で)で表現されています。毎年3回の展覧会を開催し、それ自体が「アートギャラリー」ではなく、文化の枠組みの中での芸術を理解するためのスペースを作ることに重点を置いています。パフォーミングおよびビジュアルアートには、トーク、パネル、ワークショップなどの対応するパブリックプログラムのほか、学校のグループや対象者に向けたユニークな教育的アウトリーチプログラミングの開発が含まれます。

イースト・ウェスト・センター・ギャラリーの展覧会では、学術的な視点からアジア太平洋地域の芸術と文化を強調し、オブジェクトそのものではなく、芸術作品を作成する実践とプロセスに焦点を当てています。これらの展示会には、文化、習慣、芸術、地理、社会問題、実践のさまざまな側面の視覚的に表現され、展示スペースは、純粋に「アート」ギャラリーとして機能するのではなく、学習体験を生み出すことを目的としています。ギャラリーはダイナミックな空間であり、ライブパフォーマンスの観劇しているような体験ができます。
過去の注目の展覧会は、「ステージからページへ:木版画による歌舞伎」(2006)、「鏡とミラージュ:能と狂言の演劇」(2009)、「目を通して:アンダンハムのインドネシアでのフィールドワーク」 (2012)、「アイヌの宝:北日本の暮らしの伝統」(2013)、「暮らしの漆の伝統」(2014)、「あじのうじ沖縄の伝統文化:過去と現在」(2016)、「ブータン:国民の幸せ」( 2018)、「宇宙のキャラクター:アジアの木製人形」(2019)、「ブリティッシュ・コロンビアのファースト・ネーション・アート」(2019)などがあります。

これらの展覧会は専門家、知識保持者、実践者との深いコラボレーションにより作られ、パフォーマンス、トーク、ワークショップ、その他のイベントや活動を含む公共のプログラミングを通じてより深いものになります。それにより、幅広く小学生からシニアのコミュニティ、学者まで楽しめるものをなっています。

 ブータン:国民の幸せ  Photo:  Courtesy of East-West Center


ブリティッシュ・コロンビアのファースト・ネーション・アート  Photo:  C
ourtesy of East-West Center

 
アジアの木製人形 Photo:  C
ourtesy of East-West Center
      
     
今年は変則的にハワイ大学マノア校の民族音楽学コレクションから厳選さされた楽器をフィーチャーした展覧会「楽器:アジア・パシフィックのサウンド」が2020年12月20日まで延長され、バーチャルでのギャラリーツアーも開催されています。この展示は、ハワイ大学マノア校の音楽学部と協力して開催され、民族音楽学プログラムの創設者であるエメリタ・バーバラ・B・スミス氏の生誕100歳を祝ったときに捧げられたものです。 

現在の展示より:2012年パシフィック・アート、ホニアラ、ソロモンアイランドでのミュージシャンによるアウ(竹のパンパイプ)の演奏 Photo:  Courtesy of Eric Chang (East-West Center)


現在の展示より:フィリピンのクリンタング(ゴング) Photo:  Courtesy of East-West Center

2021年には、イースト・ウエスト・センター・ギャラリーで3つの展覧会が予定されています。そのプログラムは、イースト・ウエスト・センター・コレクションからの厳選されたアート作品の展覧会は1月に予定されています。グアムで2016年に開催された「フェスティバルオブパシフィックアーツ」のハイライト展示は5月に予定されています。バリの現代的な村で伝統芸術を展示する展覧会は9月に予定されています。


East-West Center Gallery
John A. Burns Hall, 1601 East-West Road (corner Dole St. & East-West Rd.)
Honolulu, HI 96848

営業時間: 8:00 a.m.-5:00 p.m.(月曜から金曜); 12:00 p.m.-4:00 p.m.(日曜)
閉館日:土曜、祝祭日、感謝祭、12月24,25日、1月1日

入館料:無料
電話:808-944-7177(英語のみ)

 
補足事項

http://arts.eastwestcenter.org(英語のみ)

  • 藤原 小百合 アン
    Anne Sayuri Fujiwara
    担当講師

    【インタビュー動画あり】
    アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。メリーランド大学学士号取得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。ハワイ、日本でのレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。15年以上、パシフィックリゾートの「キルトパラダイス」(http://www.holoholo.world/kawaraban/category/quilt/)を連載中。 日本でハワイアンキルト本を数冊出版。2006年よりホノルルフェスティバルにおける伝統的ハワイアンキルト展を毎年開催。2013年よりイオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを始め、現在ハワイ在住31年目。

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