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2020.06.26

ハワイの歌14『クイーン・エマをたたえる歌』

ここがポイント

エマ王妃は歌の中でどのように描かれているのか。
数あるエマ・ソングからもっとも有名な一曲『Wahine Holo Lio』を紹介する。

ハワイの歌「メレ」には「メレ・イノア」というカテゴリーがある。特定の人物に捧げる歌のことをいう。メレ・イノアの中でも特別な、ハワイ王国の王族たちに捧げられたメレを紹介する。

クイーン・エマをたたえる歌

1836年1月2日オアフ島ホノルル生まれのエマ王妃は、カメハメハ大王の兄弟のひ孫にあたる。
1856年20歳でカメハメハ4世と結婚、1863年の4世没まで7年間ハワイ王国の王妃だった。
1859年には王とともに現在の私立病院クイーンズ・メディカル・センターを創設。
1874年、6代国王ルナリロの急死で王位に立候補(当時38歳)したが、選挙で対抗立候補者カラカウアに敗れた。
27歳の年に夫の4世を失ってから1885年に49歳で病死するまで未亡人を通した。

エマ王妃のハワイ名の本名はエマラニ・カラニカウマカアマノ・カレレオナラニ・ナエア。英国国教徒名は、エマ・アレクサンドリナ・フランシス・アグネス・ローダー・バイド・ルーク・ヤング。
馬術に優れた女性として知られた彼女のニックネームは「ワヒネ・ホロ・リオ(女騎手)」。

数多いクイーン・エマをたたえるメレを集めた本が存在する。
その名も「He Lei no ʻEmalani: Chants for Queen Emma Kaleleonālani」。

エマ王妃は歌の中でどのように描かれているのか。
数あるエマ・ソングからもっとも有名な一曲を見てみよう。
エマのニックネームがそのままタイトルになった『Wahine Holo Lio』。

古典フラを踊るチャント・バージョンはこちら。



続いて現代フラ、アウアナで踊る1960年代にレコーディングされた『Wahine Holo Lio』。


Wahine Holo Lio
(Traditional)

He wahine holo lio ʻoe la
Maluna o Kīnaʻu lio la

Ahe lio hula haole la
Pau na holo ʻewalu la

Ka piʻina aʻo Maʻemaʻe la
Kōwelo kou lipine la

Maluna o ka lio huapala la
ʻOni ana o Emalani la

Haʻina mai ka puana la
No Emalani he inoa la

あなたは馬に乗る女性 
乗るのはキナウという名の馬

馬は他国の踊りを踊る 
決めるは八の字ステップ

登っていくのはマエマエ 
ひらひらするあなたのリボン

乗るのはハンサムな馬の上 
操るのはエマラニ

歌に伝える 
エマラニの名を


(訳詞:よしみだいすけ)

1990年代にカメハメハ・スクール・ソング・コンテストで歌われた合唱バージョン(指揮者の学生は後のクムフラ・シンガー、カマカ・クコナさん)
  • よしみ Nui だいすけ
    Daisuke Yoshimi
    担当講師

    【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
    facebook: https://www.facebook.com/NuiDaisuke
    公式HP: http://www.yoshimidaisuke.com/

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