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2017.04.11

ジャカランダ

ジャカランダ

日本の春を告げる桜のように、ハワイの春を告げるのはジャカランダです。花のひとつひとつはそれほど強い印象を与えませんが、満開ともなると、木の全体を青いヴェールで覆ったようになり、桜の美しさに迫ります。

南米に移り住んだ日本人たちはこの花が桐の花に似ていることからキリモドキと呼んだりムラサキサクラと呼んだりしました。ジャカランダがハワイに導入されたのは1900年代初めのこと。植物園を中心に、ハワイ諸島に広く移植されました。葉をつける前に満開となる花の様子は、幻想的と言えるほどで、ハワイでもすぐに人気が出ました。日本人移民は、この木をハワイザクラと呼んで故郷を偲んだと言います。風が吹くと一斉に花びらが舞う光景は桜と同じように、美しさと儚さとを感じるのでしょう。春ともなるとハワイ各地でジャカランダの花見を楽しむ人の姿が見られます。いまではすっかりハワイの風物詩となっています。花にはほのかに甘い香りがあるので、まれにレイに用いられることもあります。

ジャカランダの花

特徴

ジャカランダはカエンボク(アフリカンチューリップツリー)、ホウオウボク(オアイ・ウラ、ロイヤルポインシアナ)と並び、世界3大花木のひとつとして知られます。ブラジルの国樹でもありますが、世界中に広まり、街路樹や庭園樹として愛されています。花はハワイでは薄紫色が一般的ですが、ほかに白色や青色、青紫色もあります。ギターの素材としても知られています。ただしポルトガル後由来なので、ハカランダと記されることが多いようです。

密生する葉は夏の陽射しよけとして活躍します。ジャカランダは熱帯の原産ですが、生育域は高地なので、ハワイでもマウイ島のクラ地区のように、標高の高いところで大きく生長します。ハワイ島では標高の高い190号線の、コナからワイメアにかけて見られます。また、十分な水分を補給できるカウアイ島のワイメア渓谷のような場所でも巨木となります。ジャカランダは寒さに強く乾燥にも強いので、栽培は比較的容易です。

シダのようにもみえる葉

植物情報

学名: Jacaranda mimosifolia, J. acutifolia, J. ovalifolia ノウゼンカズラ科ジャカランダ属
英名:Jacaranda, Black Poui, Fern Tree
和名:キリモドキ、ジャカランダ、ハカランダ、ムラサキザクラ、ハワイザクラ、シウンボク
原産地:アルゼンチン北西部~ボリビア / 外来種
特徴:落葉性高木で樹高は10~20m、漏斗状の花は4~6cmで、先端は5裂します。ひとつの枝に40~90もの花をつけます。花色は薄紫色が多いですが、環境によっては濃い紫色や藍色となることもあります。ハワイでは4~5月に開花し、桜と同様、葉をつける前に花をつけます。羽根のような葉は、1枚が5~10cm、葉身(葉全体)では40cm前後と大型です。羽根のように葉がつくため、遠目にはシダの葉のようにも見えます。樹皮は灰褐色。果実は円形のさや状で木質。内部に薄い膜のような種子が多数あります。

花が終わると円盤状のサヤをぶら下げる

  • 近藤 純夫
    Sumio Kondo
    担当講師

    エッセイスト、翻訳家、写真家。ハワイ火山国立公園アドバイザリースタッフ。ハワイ州観光局アロハプログラム・キュレーター。ハワイ関連の著書に『フラの花100 』『新ハワイアンガーデン』(平凡社)、『歩きたくなるHawaii』(亜紀書房)、『フラの本』(講談社)、『Dear Maui マウイを巡る12の物語』(共著/ Little Gift Books)、訳書に『イザベラ・バードのハワイ紀行』(平凡社)など。
    フェイスブック・サイト https://www.facebook.com/kondo.sumio
     

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