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所用時間5min
2014.03.06

ワイメア・バレー

歴史的な場所ワイメア・バレーでハワイ固有の植物を見つけよう。

  • ノースショアのワイメア・バレーに位置する大自然の中の植物園
     
  • 数百年の歴史があるハワイアンの大切な土地の植物園
     
  • 園内で毎週木曜日の午後3時〜7時まではファーマーズ・マーケットも開催されています。

 

ワイメア・バレーはオアフ島ノースショアのワイメアに位置する植物園です。2006年からはOHA(Office of Hawaiian Affairs) がオーナーになりました。それまではいろいろな人の手に渡り、経営が不安定でしたが、OHAはネイティブハワイアンのNPOグループなので、ハワイアンにとってはとても大切なワイメア・バレーの経営には最適なグループと言えましょう。


ワイメア・バレーはその昔から肥沃な土地で、文化的にもとても重要な場所でした。アフプア・アというハワイアンの大切な生活区域でした。山から海までの三角地帯で区域を決め、各アフプア・アにはアリイ(王)が存在し仕切っていました。そこには必ず小川が流れ、タロの水田があり、自給自足の生活ができました。また、過去には王やチーフ、高僧などにより長きに渡り支配されてきた土地です。敷地内にはHale O Lono Heiau (ハレ・オ・ロノ・ヘイアウ)、Kauhale Kahiko (カウハレ・カヒコ=昔のハワイアンの住居跡)、Lo’i(ロイ=水田)などが存在し、数百年の歴史があると言われています。

ワイメア・バレーのエントランス

ワイメア・バレーの広さは1,875エーカー(約7.58km2 or 229万坪)ありますが、入り口のチケット・ブースより一番奥に位置するワイメアの滝までは約1キロの舗装された道のりです。ハワイ固有植物の種類が豊富で、特にハワイ固有のハイビスカス、ハワイの民族植物、食用植物、薬用植物、ジンジャー、ヘリコニアのセクションは見応えがあります。

まずはチケット・ブースで入場料を払い、植物園のマップをもらいワイメアの滝を目指します。舗装されている道ですが、マップにも書いてあり通り、スニーカー、虫除けスプレー、お水などを持参しましょう。


また、園内には小川や滝がありますが、水は汚いないので、絶対に飲まないようにして下さい。滝壺で泳ぐ人もいますが、体のどこかに傷がある場合は絶対に水の中には入らないで下さい。レプトスピラ症といい、バクテリアが体内に入ってしまうと大変な病気になってしまうので、注意して下さい。 ワイメア・バレーは野鳥が生息することでも有名です。過去にはハワイ州の鳥、ネネの保護や、オアフ島、カウアイ島に数百羽しか生息していないハワイの絶滅危惧種、Alae’Ula(ハワイバン)を保護したりしています。ワイメア・バレーでもたくさんの野鳥を観察する事ができるので、チケット・ブースでマップと一緒に鳥のパンフレットも忘れないで下さい。

マップを見ながら順路に沿って舗装された道を歩いて行くと、たくさんの植物を観察できます。ハワイアン・ハイビスカスセクションでは、以前ハワイ州の花に指定されていた固有種のコキオ・ウラ(赤いハイビスカス)、コキオ・ケオ・ケオ、現在のハワイ州の花、マウ・ハウ・ヘレ(黄色いハイビスカス)、アキオハラ(ピンクのハイビスカス)などを見る事ができます。 カウアイ島の固有種ワイメアエはコキオ・ケオ・ケオにとても似た花であり、この2種類のみ、甘い香りがします。そしてコキオ・ウラもこの固有種と同じ祖先を持っていると言われています。

ハワイの固有種ハイビスカス、コキオ・ウラ

ハワイアン・ハイビスカスのセクションの前には昔のハワイアンの住居跡も見る事ができます。昔のハワイでは、植物は食するだけではなく、薬、住居、服、武器など、生活には欠かせないものでした。カフナ(僧)は祭事にも使いました。また、薬としてティリーフは解熱剤に、ジンジャーの根はつぶして海水と混ぜられ、消毒薬としてつかわれました。サトウキビの甘い樹液は苦い薬を飲みやすくする為にも使いました。
シダのセクションやジンジャーやヘリコニアのセクションを抜け、更に歩くとワイメアの滝が見えてきます。天候により水量も違います。「ワイメア」はハワイ語で「赤茶色の水」という意味があります。その昔から存在する滝を見ると、神聖な場所だったこと想像できます。

 

ワイメア・バレーに入る前にパーキングがありますが、その奥には「Hale O Lono Heiau」があります。ヘイアウとは昔、ハワイアンが祭事を行っていたとても神聖で大切な場所です。ここのヘイアウはハワイアンの四大神の一人、ロノを祭っています。ロノは農業や豊穣、天候、薬、スポーツなどを司る神でした。ヘイアウにはマナと言われるスピリチュアルなパワーが宿ると言われています。訪れるときは、敬意を表し、静かな心でお参りしましょう。

 

このヘイアウはビショップ博物館の学芸員によりリサーチされ、ワイメア・バレーの考古学者により再現されました。1470年〜1700年の間に作られたと考えられています。 現在でも歴史のリサーチは続けられています。

 

Waimea Valley
59-864 Kamehameha Hwy
Haleiwa HI 96712
Tel: 808-638-7766
www.waimeavalley.net
営業時間:9時〜17時 サンクスギビング、クリスマス、元旦は休み
入場料:大人$15, 子供$7.50 (4〜12歳)、60歳以上のシニア$7.50

ワイメアの滝

  • 藤原 小百合 アン
    Anne Sayuri Fujiwara
    担当講師

    【インタビュー動画あり】
    アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。メリーランド大学学士号取得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。ハワイ、日本でのレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。15年以上、パシフィックリゾートの「キルトパラダイス」(http://www.holoholo.world/kawaraban/category/quilt/)を連載中。 日本でハワイアンキルト本を数冊出版。2006年よりホノルルフェスティバルにおける伝統的ハワイアンキルト展を毎年開催。2013年よりイオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを始め、現在ハワイ在住31年目。

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