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所用時間5min
2020.09.29

レイ

ここがポイント

ハワイの文化となった伝統工芸のレイ

現在までに、考古学者によって研究が進んでいる中、紀元前からレイをする習慣があったとことがわかっています。世界中で発掘された骨は遺品の中からは骨、動物の骨、歯、貝などで作られたネックレスのようなものが発掘されています。また場所は違え骨に混じり植物(葉や花)、鳥の羽のレイも発掘されているといいます。
太平洋の島々でも、アジアからポリネシア諸島にかけてレイが広がり、その後紀元後400から500年前にポリネシア人によりハワイに紹介されました。その後王様の位を象徴したり、フラの一部として、または宗教的な儀式、神への祈願、家族や友人への友情や愛の印としての贈り物としても使われるようになりました。
ハワイにはレイを作るための金属や宝石が存在しなかったため、動物の歯、植物、貝などで作るようになったと言われています。
レイは装飾だけではなく相手への感謝や敬意を込め贈るという習慣にもなり、今でもレイの文化が根付いています。
 
歯のレイ


昔の歯のレイとして代表的なのは「レイ・ニホ・パラオア」と言われるレイ(ペンダント)です。ハワイでは権力の有る者とその家系の血統だけに付けることが許されたものだっということです。鯨の歯がペンダントヘッドに、そしてその紐は人の毛を細かく編んだ幾つもの束で作られています。
ペンダントヘッドの歯の彫刻は人が舌を出した時の形をしています。これは酋長の権威と支配力を表現したものと言われています。人毛には神聖な精神が宿るとされ、先祖と神の精神が入っているものと信じられていました。
時代とともにアリイ(王)だけが身に付けることが許され、最高位はマッコウクジラの歯が使われました


レイ・ニホ・パラオア(ビショップ博物館の展示物より)


植物のレイ

植物の葉や花を使って作るネックレス。種類が豊富にあるが、葉の代表的なマイレは結婚式を始め、お祝い事、神聖な場で使われます。シダの一種、パラパライで作られレイやハクレイ(頭に飾る)などはフラに多く使われます。小さなピカケの花で作られるレイは香りもよく、新婦にかけられたりします。リリウオカラニ女王の好きだった薄紫のクラウンフララー、香り高いチューブローズ、プアケニケニ、プルメリア、ジンジャーなどのレイは日常でもよく使われます。
ウェルカムの意味でハワイへの観光客に、誕生日、母の日や父の日、卒業式、結婚式などの日常の生活になくてはならない習慣となり、重要なアイテムになっています。
ハワイ州の木であるククイナッツのレイはその昔、王族しかつけることができなかったレイだということです。植物のレイはあまり長持ちはしませんが、使い終わったただ捨てるのではなく、自然に戻すことも大切だとされています。ククイナッツのレイはきちんと磨いて加工されているので、何回も使うことができます。


パラパライのハクレイ


ジンジャーレイ


ククイナッツのレイ

貝のレイ

プカシェルといい、小さい貝を使ったレイは大昔から作られていました。ハワイでは特にニイハウ島で採れるニイハウシェルを使ったレイは貴重で高価になっています。昔は王族しか使えなかったとされていますが、今では一般市民の間でも使われています。ニイハウシェルのレイにはニイハウ島の代表的な白い巻貝だけではなく、赤く見える貝殻や、茶色や赤の模様のある貝殻も使われたりし、繊細な色の違いを楽しむこともできます。

ニイハウシェルのレイ

鳥の羽のレイ(フェザーレイ)

フェザーレイも植物や貝と同じくらい歴史あるものです。
フェザーレイには大きく分けて、伝統的なウィリ・ポエポエとカモエがあります。厳しいカプ制度の時代に、唯一地位の高い女性が身につけることができたのが黄色いフェザーレイのレイ・フルでした。絶滅してしまったオーオーという鳥の一部の黄色い部分を使った非常に貴重なものでした。
鳥の羽はハワイ王家のシンボルでもあり、カヒリや王のマントなどにも見ることができます。現在でも羽を同じ大きさに揃え、細かい作業で手作りするフェザーレイの伝統は引き継がれています。

フェザーレイ(カモエ)

そしてコンテンポラリーな現在のレイの材料は、毛糸やリボンが使われたリボンレイ、お祝い事により作られるキャンディーレイ、大人の人に贈られるウイスキーレイなども人気があります。

伝統的な形のままのレイやコンテンポラリーなレイ、すべて現在のハワイの伝統文化として習慣になり、昔のままの意味を込めて引き継がれています。



 
補足事項

参考資料

Karen A. Edlefsen    Feather Lei as an Art    Mutual Publishing

  • 藤原 小百合 アン
    Anne Sayuri Fujiwara
    担当講師

    【インタビュー動画あり】
    アーミッシュキルトの盛んなアメリカ・オハイオ州の高校に留学中にアメリカン・パッチワークを習得。メリーランド大学学士号取得。その後ハワイに移住し、マウイ島のハナ・マウイ・ホテルで出会ったハワイアンキルトのベッドカバーに一目惚れをし、ハワイアンキルトを始める。2001年9月11日、ニューヨークで起きた同時多発テロ事件の犠牲者とその家族への追悼キルト、『千羽鶴 フレンドシップキルト』を全国のキルターとともに完成させ、2009年9月、9.11メモリアルに寄贈。2011年7月、ハワイで毎年開催される「キルトハワイ」において、オリジナルデザインの「マノアの森」キルトがグランプリ受賞。ハワイ、日本でのレッスンなど、伝統的なハワイアンキルトを広げるため、日々奔走中。15年以上、パシフィックリゾートの「キルトパラダイス」(http://www.holoholo.world/kawaraban/category/quilt/)を連載中。 日本でハワイアンキルト本を数冊出版。2006年よりホノルルフェスティバルにおける伝統的ハワイアンキルト展を毎年開催。2013年よりイオラニ宮殿の日本語ドーセントのボランティアを始め、現在ハワイ在住31年目。

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