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ハワイアン・ミュージック・ガイド 2001-2010
ハワイアン・ミュージック・アルバムガイド 2000s
ハワイ音楽の祭典『ナ・ホク・ハノハノ (Nā Hōkū Hanohano)』で毎年発表されてきた受賞アルバムの中から、ハワイ音楽史上特筆すべきものを、年代ごとにご紹介しています。
2000年代はこの9枚。
アルバム名 / アーティスト名(リリース年)
Neutralize It / Sean Naʻauao (2000)
2001年のナ・ホク・ハノハノ「ソング・オブ・ザ・イヤー」に輝いた『Ka Pilina』は、フラダンサーが大好きなショーンの代表曲。このアルバムから、お得意のレゲエ&アイランド・ミュージックに加えて、フラダンサー好みのハワイアン色濃い曲に取り組み始めた。人気フラソング『Pua Lililehua』、ボブ・マーリーのカバー『Three Little Birds 』収録。
Spread a Little Aloha / The Manaʻo Company (2001)
今はなきアロハ航空のCMソングとして大ヒットしたアルバムタイトル曲で、2002年ナ・ホク・ハノハノ「ソング・オブ・ザ・イヤー」など4部門受賞。これぞリアルタイムのハワイアン・ミュージックと呼べる全編心地良いアイランド・レゲエの傑作。
Makani ʻOluʻolu / Nā Palapalai (2002)
これがデビュー・アルバムとは思えない歌と演奏のうまさと迫力で話題をさらった実力派トラディショナル。ハワイアン・バンド。ハワイ語で歌われる古き良きハワイアン・ソングとオリジナル・ソングのどれもが秀逸アレンジで素晴らしい。さらにライブがCDよりもすごいという、2000年代が生んだ最高のハワイアン・バンドの最高作と言っていいだろう。解散したのは残念だが、近年リーダーのクアナがソロで活躍めざましい。
Keʻalaokamaile / Kealiʻi Reichel (2003)
『涙そうそう』のメロディーを借りてハワイ語で歌う『Ka Nohona Pili Kai』を収録。2004年のナ・ホク・ハノハノで異例の7部門受賞という快挙を遂げたケアリイ・レイシェルの代表作。『Mele ʻOhana』『E Pili Mai』などフラダンサーに人気の名曲が並ぶ。
Sweet & Lovely / Raiatea Helm (2004)
透き通るようなファルセット・ボイスでトラディショナル・ハワイアンを歌う、まさにハワイ音楽界の歌姫。2作目となるこのアルバムで、2005年ナ・ホク・ハノハノ4部門受賞。往年の名曲を集めた、ぜひ持っておきたい一枚。ケアリイ・レイシェルとのデュエット『Haole Hula』、ジェノア・ケアヴェとのデュエット『Huʻi E』収録。
Ka ʻUpu Aloha / Aaron Sala (2005)
このアルバムでソロ・アーティストとして華々しくデビューし、2006年ナ・ホク・ハノハノ『新人賞』受賞したハワイアン・シンガー。その卓越したピアノ演奏とテノール・ボイスが魅力の彼が、優れた作家陣提供のオリジナル・ハワイアン・ソングの数々をレコーディングした名作。カワイカプオカラニ・ヒューエット作の『Lei Ana ʻO Manoa I Ka Nani O Nā Pua』が秀逸。
Gently Weeps / Jake Shimabukuro (2006)
ウクレレ・アーティストとしてワールドワイドな人気を得たジェイク・シマブクロが、ウクレレの生音を大切にしたソロ・プレイをじっくり聴かせる原点回帰的アルバム。2007年ナ・ホク・ハノハノ「インスト・アルバム賞」受賞。ビートルズのカバー『While My Guitar Gently Weeps』の名演収録。
ʻĀina Kupuna / Hōkū Zuttermeister (2007)
ハワイアン・シンガーとして長年活躍、フラ界ではよく知られていたホクが満を持してリリースしたデビュー・アルバム。2008年ナ・ホク・ハノハノ6部門受賞。『Lāʻieikawai』『Olaʻa Beauty』などフラソングの名曲が揃う。
Ka Lehua ʻUla / Weldon Kekauoha (2007)
アルバム・タイトル曲が2008年ナ・ホク・ハノハノ「ソング・オブ・ザ・イヤー」に輝いたウェルドン通算3作目のアルバム。優しい歌声とシンプルながら気の利いたアレンジが心地良いフラダンサーに人気の作品。
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よしみ Nui だいすけDaisuke Yoshimi担当講師
【インタビュー動画あり】 1967年2月9日生まれ、神奈川県横須賀出身。1991 年よりハワイ在住。ハワイ大学卒業。フラ、ハワイ音楽に傾倒するハワイ・スペシャリストとして、ハワイを拠点に執筆・コーディネート活動を行う。ハワイのクムフラやミュージシャンとの親交も幅広い。フラダンサーとして、メリー・モナーク、キング・カメハメハの大会出場経験あり。著書に『たくさんのメレから集めた言葉たち』シリーズ、『LIVE ALOHA~アロハに生きるハワイアンの教え』がある。近年、フラダンサーを対象とした日本での講演・セミナー活動に力を入れている。
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