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2015.07.29

モアナルアガーデン

カメハメハ5世の愛した土地、フラにゆかりも深い

  • モアナルア渓谷全体が王族ゆかりの地
  • モアナルアガーデンにはカメハメハ5世の別荘が残る
  • 所在地:2850A Moanalua Road、Honolulu(アラモアナセンターから3番バス)
    開園時間:7時30分~日没30分前
    入場料:$3(12歳以下は無料)

ワイキキから車で約20分。緑豊かなモアナルアガーデンは、地元の人々の憩いの場であると同時に、日本人観光客にとっては日立グループの「この木なんの木」のある公園として知られます。CMでお馴染みのモンキーポッドの巨木をはじめ、22エーカーの広大な公園には、南国らしい巨木が何本もたたずんでいます。
 

ですがその自然美以上に、実はモアナルアガーデンは、歴史的にも大変価値が高いエリア。古くから王族ゆかりの地であり、ハワイ王国時代、モアナルア渓谷全体がカメハメハ5世のお気に入りの土地でした。今も公園内には、カメハメハ5世の建てた別荘が残っています。以下、簡単に一帯の歴史を紹介しましょう。

1795年にカメハメハ大王がオアフ島を制圧すると、大王はモアナルア渓谷を、叔父で相談役だったカメエイアモクに与えました。カメエイアモクの死後、モアナルア渓谷を受け継いだのは、その息子でカメハメハ大王の親友だったホアピリ。カメハメハ5世はカメハメハ大王の孫ではありますがホアピリの養子になったため、国王に就任する以前に、現在のモアナルアガーデンを含むモアナルア渓谷全体を相続したのでした。
 

王子時代のカメハメハ5世はモアナルアをこよなく愛し、多くの時間をここで過ごしました。王座に就いたのは1863年ですが、1850年には別荘も建て、友人達を招いてフラを楽しんだそうです。別荘は木造の平屋建て。シンプルながらビクトリア朝の飾りも施された、ハワイ式の建物でした。母屋のほか、食堂&調理室があり、今でも公園の一角に保存されています。

カメハメハ5世の別荘跡

さらにカメハメハ5世の死後、モアナルア渓谷は、数人の王族の手を経てカメハメハ王朝末裔のバーニス・パウアヒ王女の所有に。王女の遺言により最後には王族の手を離れ、夫の盟友だった実業家、サミュエル・デイモンに残されました。そして1924年以降、モアナルアガーデンはデイモン財団の管理下、また2007年からはデイモン一族の一員の個人所有地として、一般公開されてきました。
 

160年以上も前に建てられたカメハメハ5世の別荘は、安全上の理由から立ち入り禁止ではありますが、今も間近に眺めることができます。別荘の周辺には、タロイモの水田や、鯉、鴨のくつろぐ池なども。ぜひ時間をかけて、公園を散策してみてください。

22エーカーの広々とした公園

カメハメハ5世の別荘近くにあるタロイモ畑

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  • 森出 じゅん
    Jun Moride
    担当講師

    【インタビュー動画あり】
    オアフ島ホノルル在住。横浜出身。青山学院大学法学部卒業後、新聞・雑誌・広告のライターとして活動。1990年、ハワイ移住。フリーランスのジャーナリストとして活動する傍ら、ハワイの文化や歴史、神話・伝説、民間伝承を研究中。単に「美しいハワイ」にとどまらないハワイの奥深い魅力、真の姿を日本に発信すべく、執筆を続ける。イオラニ宮殿日本語ドーセントも務める。著書に「ミステリアスハワイ」(ソニー・マガジンズ刊)、「ハワイの不思議なお話」(文踊社刊)、「やさしくひも解くハワイ神話」(フィルムアート社刊)、「Hawaii 神秘の物語と楽園の絶景」(パイインターナショナル)がある。
    森出じゅんのハワイ不思議生活 http://blog.goo.ne.jp/moridealex

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